福岡県北九州市八幡西区大字則松103
北九州福祉会は、一番初めにサン・グリーンホーム(多床室型特養)が昭和55年にスタートしました。そこから老人保健施設、ユニット型の特養と、施設で皆様の介護を支援するのと、あとは在宅で生活していらっしゃる方の支援として、デイサービスセンター、ショートステイ、ヘルパーステーション、ケアプランセンター、そして最後に住宅型の有料老人ホームを設立をしました。地域で生活されているお元気な頃から関わっていきながら、最終的には特養で、看取りも含め、人生の最期を一緒に支えさせていただく、という位置付けで、北九州市八幡西区の則松というところで、活動をさせていただいております。
施設業務の生産性を高めるために、事務業務の工程や時間、関わる人の削減を検討していました。その時に請求書業務が昔ながらの方法(印刷、封入、目検)で行われており、様々な職員が関わりながら、工数が多くかかっていることに気づきました。ここがシンプルにできれば良いなというのと、切手代の値上げもあったので、そこに対応したいと思っていました。
関わる職員を絞れること、そして確実に工数が減ること、さらに請求書を作ってからご家族にお届けするまでのスピードが圧倒的に速くなるという点が決め手でした。CareWiz タクストを使うことで、私たちも、ご家族も便利になりますし、その便利さを共有できるのは大きなポイントだと思います。それから、切手代の値上げに対しての改善策になることも導入する理由となりました。
社内では、生産性向上に対して柔軟に判断してもらえたので、導入にあたって苦労したことは正直ありませんでした。
ご家族様への対応についてですが、最初は約6割のご家族様がメールで対応していただけました。意外だったのは、スマートフォンを使っていてもメールはあまり利用していない方が多かったことです。中には「メールは使ったことがないよ」とおっしゃる方もいらっしゃったので、そうした場合は受付のスタッフが一緒に設定のお手伝いをしながらご案内しました。送付方法をLINEまで拡大したことでご案内がしやすくなり、結果的に全体の約8割のご家族様がご対応いただけました。LINE登録はQRコードを読み取っていただくだけなので問題なかったのですが、メールアドレスの登録は誤字などが多かったので、職員のアドレス宛に空メールを送って頂くなど、丁寧な対応をさせていただきました。
まだスマートフォンをお持ちでない方もいらっしゃるので、現時点で電子送付の割合は100%にはなっていません。ただ、今後は100%も目指せるのではと思っています。最初から「全員必ずこれでお願いします!」というご案内ではなく、徐々に切り替えを行い、最終的に電子送付が主流になれば良いと考えています。どれだけ郵便での送付を減らせるかがポイントだったので、最初から「これ一択です」と選択肢を狭めなかったことも、結果的に良かったのかなと感じています。
毎月10日が国民健康保険団体連合会(国保連)の請求日になっているので、国保連の請求データが仕上がったら、その日にご家族への請求書も送るようにしています。CareWiz タクスト導入前だと、請求データを作ったあとに印刷・封入・郵便局に持っていくという工程が必要で、国保請求から郵送までを1日で終わらせることは現実的に難しかったです。導入後は、全ての作業が1施設あたり5分ほどで終わるようになりました。毎月10日には請求業務とご家族へのお知らせまでがまとめて完了できるようになっています。請求書送付までにCareWiz タクストを操作する時間も、だいたい5分から10分程度で済んでいます。
今後、私が力を入れていきたいのは、施設全体のさらなるデジタル化と業務効率化です。例えば電子契約や電子署名、経理の日々の伝票処理などを視野に入れています。
仕組みの導入により、標準化・自動化を図っていくことで、担当者が急に不在になっても組織として滞りなく業務が回る体制を目指したいと思っています。データが誰でも確認・引き継ぎできるようになれば、事務方だけでなく現場の職員も安心して働けますし、空いた時間をご利用者やご家族へのサポートに充てられるようになるはずです。
バックオフィスから現場まで、様々な領域でデジタル活用を広げ、属人化を防ぐことで、最終的にはご利用者・ご家族へのサービス向上につなげていくことが、これからも私たちが目指すところです。
工数を減らして作業スピードを上げられるというのは、やっぱり大きなポイントだと思います。そして、デジタルの便利さをしっかり実感できるシステムだと思っています。
通常、デジタル化しようとすると大量のデータ提供が必要だったり、何度もオペレーショントレーニングを受けたりと、導入自体が大掛かりになる場合が多いです。でもCareWiz タクストは、今では国保連データをそのまま活用して請求書まで作れると聞きました。そういう意味では、特に新しいことに取り組むというより、今の業務フローの延長線上で効率化や手間削減が得られるサービスだと思います。それに、手頃な予算で導入できることも魅力の一つです。
CareWiz タクストの導入がきっかけになって、「じゃあ次はこんなこともやってみよう」といった形で、それぞれの施設ごとに、デジタル技術をどう活用していくかを前向きに検討してもらえるのではないかと思います。施設のDX化の最初の成功体験として、その効果を実感してもらえる最適なサービスだと思います。